おかわり日記

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ガメラ2 レギオン襲来 感想

どうも僕です。

先日、平成ガメラを見る機会があったので、怪獣映画をあまり見たことがない友人を誘って行ってきた。

しかしながら、三部作のうち第一作ガメラ 空中大決戦』だけは見逃してしまった。何たる不覚。

ですんで2と3の感想を二回に分けて述べていきたいと思う。今回は『ガメラ2 レギオン襲来』の感想記事。

 

・あらすじ

 前作から数年たったある日、北海道に隕石が墜落。この隕石の調査に大宮化学学校所属 の自衛官、渡良瀬二等陸佐が当たることになった。しかし、渡良瀬が隕石の墜落現場へと赴くと、なんとそこには隕石の姿が消えていたのである。加えて、現場を先に調べていた自衛官の報告によると、制動の後まで確認できたのだという。一体隕石はどこへ行ったのか頭を悩ます渡良瀬達。

 同時に、隕石が落ちて以来、北海道の通信が繋がらないという事件も起きており、この件を北海道青少年科学館学芸員、穂波碧は独自に調査しようとしていた。その途中で、彼女は偶然にも渡良瀬達と出会う。そして穂波は渡良瀬達から上記の事を聞くとこの様な仮説を述べた。それは『隕石自体が自分で動いたのではないか』というものであった。

 この仮説は的中していた。そう、隕石の正体は宇宙から来た怪獣だったのである。この怪獣、レギオンの生態は地球の生態系を破壊するものであった。故に自衛隊は人類の防衛の為、レギオンに戦いを挑むのであった。そして、地球の守護者たるガメラもまたレギオンの事を許しはしなかった。

 生き残るのは日本か、レギオンか。

 

・感想

 文句なしの傑作。内容としては上記の通り、人類と宇宙から来た怪獣の戦いを描いたものであり、戦争映画、パニック映画の雰囲気を醸し出していた。未知の怪獣に対し、一体どんな生態で、どんな弱点があるかを人類が力を合わせて考察するシーンはやはり謎解きのようで面白く、こちらも引き付けられてしまう。正しくこれこそが怪獣映画の醍醐味ではないだろうか。そしてこのレギオンの生態というのも、文系の僕が言うのだから説得力はないが、非常に練られており、作品のリアリティを高めている。

 また、勇気をもってレギオンと戦おうとする人々、自衛隊の描写も大変熱いものがある。我々には『ウルトラマン』のムラマツキャップでお馴染みの小林昭二扮する自衛官が登場するシーンがある。セリフは僅かでシーンも短いが、そこには戦いへ向かうものの覚悟が示されていた。また、レギオンとの最終決戦での指揮所の描写も大変臨場感あるものであった。一歩、また一歩と防衛線が突破されていくのは大変緊張し、正しく手に汗握る展開とはこのことである。

 そして、ガメラの存在がこの映画にさらなる味付けを施している。もし、ガメラが存在しなければ唯の人間対怪獣という構図のパニック映画で終わっていただろう。しかし、ガメラはあくまで「地球」の守護者なのだ。ガメラは「人類」よりも大きな枠組みにいるのである。その為、ガメラと人類が共闘することによって、この映画の構図は地球というコスモ(秩序)対宇宙というカオス(混沌)の構造へ変わったのである。我々はこのコスモの一部として、このコスモを守るためにガメラと共に戦っているという非常に心地よい一体感が得られるのだ。レギオンとの決戦後、我々は劇中の自衛官達と同様に、ガメラに対して一種の「戦友」へ向ける感情を持っている事だろう。そして、この様な経験をしたからこそ、ヒロインである穂波の最後のセリフ、「これ以上人間が自然を破壊したらガメラを敵に回すかも」というセリフが重きをなすのである。

 この様に怪獣映画は、やはり人間と怪獣の交渉過程がストーリーを味わい深いものにするのである。

 最後は怪獣のデザインと特撮についてである。ガメラは前作と比べより、凛々しく、かっこよくなっており中々良いものであった。このガメラの決戦現場に到着と同時にプラズマ火炎三連発は大変かっこよかった。そして、それを容易く防御してしまうレギオンというのも絶望感をより高めた。レギオンは正に平成特撮的な宇宙怪獣というデザインであり、正統派といっていいだろう。故にかっこいい。そして強敵らしい風格を備えていた。マジで宇宙に探せばいそうである。

 また、一番特撮面で私が惹かれたのはビルを割って草体が登場するシーンである。ウルトラQのマンモスフラワーを思い出したのである。(監督たちもそれを意識している事は重々承知である)

以上で述べた点以外にも様々な見どころがあり、決して退屈はしない作品である。めちゃんこ面白いのでぜひ見て欲しい。